2020/01/27剥離剤の恐怖。
現場で施工をしていて、ふと思った事があります。
そう言えば、剥離減ったなーと。
昨年は剥離清掃が劇的に減りました。
新規のお客様から、「剥離してキレイにしてくれる。」と言われても、
そのお言葉がとても軽いと、先ず、人体と環境にどれだけ悪影響を及ぼすかを認識してもらってます。
人体においては、私たち施工側の健康被害だけでなく、お客様の健康被害がある事を認識して頂きます。
剥離剤に含まれるモノ・ジ・トリエタノールアミン等が酸化して、剥離後しばらくの期間揮発してるので、
お客様の人体に確実に影響を及ぼします。
また、剥離汚水は産廃になります。法に触れるんです。これは、建物オーナーが処罰の対象になります。
知らなかったでは済まされません。調査が入ったら、OUTです。
では、どうすればいいのか?と言えば、弊社では、出来るだけ人体と環境に影響がない洗剤で、
ワックスを徐々に減らしていき、1回でワックスと汚れを剥離剤で取らないようにしております。
現場によって、数回で取り切れるところもあれば、1年以上掛かっても取り切れないところもたまにあります。
ワックスが分厚く、酸化が激しいと、たとえ剥離剤であろうと反応しにくく、物理的に削ろうとしてもキズが付かない位に、カチカチ滑滑です。刃物でキズを入れようとしても、無反応な箇所があります。
こういう現場では、業者が何回も何回も何回も昔から塗っている事が多く、床材も古くなっているので、下手に剥離剤や洗剤の液体量を増やしたり、希釈を濃くしても、床タイルなどはタイルとタイルの間や、タイルと巾木の間、またはタイルの破損部分から液体が侵入し剥がれたり、破損したりします。
相当施工難易度の高い現場です。
正直に言えば、ワックスを徐々に減らしていく施工をすれば全てOKではありません。
しかし、先ずは剥離剤を使用しない事が先決になります。
それでも施工する立場では、どうしても剥離剤を使用せざるを得ない状況があります。
下請けなどの仕事をしていると、元請けの要求に従わざるを得ないところが数多くあるようです。
負の循環です。
こうした業界の現状をこのままにして、後からボロが出てきても遅いので、
先ずは、剥離の無い施工が当たり前となるような業界になるように少しずつですが、
それに気づいた業者が行動をおこしております。
私自身、認識が薄くならないように、肝に銘じて活動しております。
もう一度だけ、念押しさせて頂きます。
剥離剤を使用した剥離は、お客様の人体に確実に影響を及ぼします。呼吸器官、神経、臓器、等に。