2018/03/10乾くと、消える艶
前回の投稿の続きです。
かくいう私も、現場によっては2枚塗りをしてました。
何故かというと、ワックスを1枚塗って乾かすと、光沢が落ちてしまうからです。
私の場合は、大分前から、汚れをワックスの中に抱き込んで苦しむという事は無かったのですが、2回塗らないと艶を出せないという事はありました。
ワックスを塗る前に、平滑にしてから塗布すると1枚塗りでいけるという理屈は分かってはいましたが、現場は生き物で、中々思い通りにさせてくれませんでした。洗浄して平滑にしたつもりでも、ワックスを塗って乾かすと、艶が失せる時がありました。
艶を出したくないというお客様のご要望があれば、艶無しワックスというものがあるので、それを塗れば良いのです。しかし、艶が出るワックスで、艶を出せないというのは、ワックスを塗る前段階の洗浄作業で、既存ワックスをガサツかせているからに他なりません。
分かり易く言うと、顔に化粧をする時に、ガサガサの肌に化粧をするのと、ツルツルの肌にするのとでは、ガサガサの肌のほうが化粧を重ねて厚くなってしまうのと同じ事です。
どの現場でも、1枚で終わらせたいという気持ちは、常日頃から強く思うようになっていきました。
光沢の基準って、人それぞれです。床材によっても、光沢の出方は異なります。ハッキリ言って、光沢度計も当てになりませんでした。そこで、私が、思ったのは、ワックス塗って乾かした時の、
【艶失せ】
を意識する様になりました。
要は、塗った時の状態が、乾いても同じ状態であれば最高な訳です。これが、50%以上艶引けしてくると、そこにいる人間が一人二人と徐々にモヤモヤ感を感じ始める時なのです。
艶が引けないようにするには、レベリング洗浄(お肌をツルツルに)する事がキーポイントになりますが、これが中々どうして上手くいきませんでした。レベリング機能があるといった洗剤とパッドを使用しても、2枚塗る羽目になるのはどうしてだろうと考える様になりました。
このモヤモヤさせるものが何か、ようやく分かる時がきました。今まで艶が失せて2度塗りしていた現場が、1度塗りで仕上げられる様になりました。
何故出来る様になったかというのは、文が長くなってしまうので、また、次回投稿していきます。
※写真は、ワックス塗布直後と、ワックス乾燥後